Conditional Expectation operator

条件付き期待値の基本的理解 1/N

公開日: 2023-07-04
更新日: 2023-09-28

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CE operatorの性質

条件付き期待値はCEオペレーターとも呼ばれたりします.

Def: Conditional Expectations

確率変数 $y$ をOutcome, 確率変数ベクトルの$\mathbf x \equiv(x_1, x_2, \cdots, x_k)$をregressorとしたとき, $\mathbb E[|y|]\leq \infty$ならば,

\[\begin{align*} \mu: \mathbb R^k \to \mathbb R \text{ such that }\mathbb E[y|\mathbf x] = \mu(\mathbf x) \end{align*}\]

を満たす関数が存在する.

$\mu(\mathbf x)$ は $\mathbf x$が変化したときの平均的(=average)な$y$の値の変化を表現することができます. $y$が賃金で, $\mathbf x$が学歴, 経験年数, 性別を表しているとき, $\mu(\mathbf x)$によって(学歴, 経験年数, 性別)が与えられたときの平均的な賃金を計算することができます.

条件付き期待値関数の例: 線形性と非線形性

$\mathbf x \equiv(x_1, x_2)$のとき以下のようなCEが考えられます:

\[\begin{align} \mathbb E[y|\mathbf x] &= \beta_0 + \beta_1 x_1 + \beta_2x_2\\ \mathbb E[y|\mathbf x] &= \beta_0 + \beta_1 x_1 + \beta_2x_2 + \beta_3x_2^2\\ \mathbb E[y|\mathbf x] &= \beta_0 + \beta_1 x_1 + \beta_2x_2 + \beta_3x_1x_2\\ \mathbb E[y|\mathbf x] &= \exp(\beta_0 + \beta_1 \ln(x_1) + \beta_2x_2) \end{align}\]

上記の(1)は$\mathbf x$について線形ですが, $\mathbf x$について(2)~(4)は線形ではありません. ただ分析においては, (1)~(3)は線形モデルと扱われます. parameter $\beta_j$について線形で表現されているためです.

なお(4)は, 非線形モデルである他に, $x_1$について弾力性が$\beta_1$で一定という特徴があります. 弾力性とは

\[\text{elasticity} \equiv \frac{\partial \mathbb E[y|\mathbf x]}{\partial x_1}\frac{x_1}{\mathbb E[y|\mathbf x]}\]

で定義されますが, 「$x_1$について弾力性が$\beta_1$で一定」は以下のようにして確かめられます:

\[\begin{align*} \frac{\partial \mathbb E[y|\mathbf x]}{\partial x_1}\frac{x_1}{E[y|\mathbf x]} & = \mathbb E[y|\mathbf x]\beta_1\frac{1}{x_1}\frac{x_1}{\mathbb E[y|\mathbf x]}\\ &= \beta_1 \end{align*}\]

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